日本一の梅の産地、みなべの梅農家が教える冷凍梅を使って作る梅シロップ(梅ジュース)・梅酒の作り方

冷凍梅で作る梅酒・梅シロップ

冷凍梅を使って梅シロップ・梅酒作り

梅シロップ、梅酒を作る際は通常は生の梅を使います。冷凍梅を使うと梅からエキスが出やすく、梅シロップの場合は発酵の心配が少なく比較的早くできあがります。また、梅は冷凍した状態で長期保存できますので、季節を問わず、梅シロップや梅酒を作ることができます。本ページでは、梅の郷、紀州和歌山の梅農家が教える、初心者の方でも簡単に作れる「冷凍梅」を使った梅シロップ、梅酒の作り方をご紹介いたします。


梅を冷凍する際の手順

1. 水洗い

流水で丁寧に水洗いを行います。洗い終わったあとはザルなどにあけて水気を切ります。大きいキズのあるもの、傷んだものがあれば取り除いておきます。

※アク抜きは不要

梅を冷凍する場合はアク抜きは必要ありません。水に浸けると傷みやすくなる場合があります。

水洗い

2. 水分を拭き取る

ザルなどにあけて水気を切った梅を、清潔なふきんやキッチンタオルで水分をしっかり拭き取り、しばらく乾燥させます。

水分を拭き取る

3.ヘタ取り

竹串などを使って梅のヘタ(ホシ)を取り除きます。つまようじは折れやすいので、強度のある竹串や鉄砲串がおすすめです。ヘタを取らずに漬けるとエグ味がでることがありますので、きれいに取りましょう。(※取り残しがあるとヘタが取れて浮かんできます)。梅酒、梅シロップを上手く作るコツはヘタをしっかり取ることです。

ヘタ取り

4. 袋に入れて冷凍する

厚手の密封できる袋に梅を入れ冷凍します。1kgずつに小分けにしておくと使う際に便利です。

■洗わずに冷凍しても大丈夫?

購入した梅をそのまま冷凍し、使う際に洗ってヘタ取りをする方法も可能ですが、先に洗ってヘタを取ったものを冷凍しておくほうが効率が良くおすすめです。

冷凍梅



冷凍梅を使った梅シロップの作り方

冷凍梅を使った梅シロップの材料
冷凍青梅(南高梅) 1kg
氷砂糖 1kg
ホワイトリカー(焼酎) 少量(消毒用)
果実酒用の容器 4リットル容器

■砂糖は氷砂糖以外でもOK。砂糖の浸透圧で梅からエキスが出るので、砂糖は最低でも800g程度は入れてください。

■出来上がり量の目安:約800ml~1000ml

1.容器に冷凍梅と氷砂糖を入れる

先に冷凍梅を入れてその上に氷砂糖を乗せます。あとは梅と氷砂糖を交互に容器の中へ入れていき、一番上には砂糖がかぶるようにしてください。グラニュー糖など他の砂糖を使ってもOK。

■失敗しないコツ

冷凍梅は解凍せずに使ってください。

容器に梅と砂糖を入れる

2.保存・熟成

砂糖を入れ終えたらしっかりとフタを閉め、冷暗所で保管します。砂糖が溶けるまで1日に数回、容器を動かして砂糖を溶かし、梅にシロップがかかるようにします。梅のエキスがでやすいため生の梅を使うより早くできあがります。

保存・熟成

■失敗しないコツ

毎日丁寧に混ぜて砂糖を早く溶かし、上がってきたシロップに梅がしっかりと浸かるようにしておきます。

■発酵してしまった場合

万一、発酵(白い泡)してしまった場合、少量であればそのままでも問題ありませんが、多い場合はシロップのみを鍋にうつし、10分ほど弱火にかけながらアクを取ります。漬けて数日の場合は瓶に戻します。漬けて10日以上の場合はこれで完成としてください。

3.出来上がり

砂糖が溶けたら完成です(目安:10~15日ほど)。出来上がったら梅の実は取り出します。

出来上がり

■殺菌処理(おすすめ)

梅加熱殺菌しておけば冷蔵保存で3ヶ月程度は保存ができます。まず出来上がった梅シロップをガーゼや細かいザルで漉してから鍋に入れ弱火で15分ほど火にかけます。残った砂糖がある場合も溶けてしまいます。※煮立たせないように注意してください。また梅は酸が強いのでホーローなどの鍋を使って下さい。

4.保存方法・飲み方

煮沸消毒済の清潔な瓶に移して冷蔵保存してください。冷蔵保存でも3ヶ月を目処に使い切ることをおすすめいたします。

水、ソーダで割って飲む場合は4倍程度に薄めて利用します(お好みで調整してください)。梅ジュースはお子様でも飲みやすく、梅ソーダや梅スカッシュにすると、より疲労回復効果が高まります。かき氷にかけてもさっぱりと美味しく食べられます。

保存方法・飲み方
青梅(梅酒・梅ジュース用)のご購入はこちら

冷凍梅を使った梅酒の作り方

冷凍梅を使った梅酒の材料
冷凍青梅(南高梅) 1kg
氷砂糖 500~800g
ホワイトリカー(焼酎) 1.8リットル
果実酒用の容器 4リットル容器

■氷砂糖の量はお好みで調整してください。甘さ控えめの場合は500g、甘めの場合は800gが目安です。

■出来上がり量の目安:約2.2~2.4リットル程度

1.容器に冷凍梅と氷砂糖を入れる

先に梅を入れてその上に氷砂糖を乗せます。あとは梅と氷砂糖を交互に容器の中へ入れていきます。

■失敗しないコツ

冷凍梅は解凍せずに使ってください。

容器に梅と砂糖を入れる

2.ホワイトリカーを入れる

梅と氷砂糖を入れ終えたら、その上からホワイトリカーを静かに流し入れます。

■ホワイトリカー以外のお酒でも作れます

ブランデーやウイスキー・ウォッカ・ジン・老酒など、アルコール度数が35%以上のお酒であれば梅酒を作ることができます。分量は同じです。

ホワイトリカーを入れる

3.保存・熟成

ホワイトリカーを入れ終えたらしっかりとフタを閉め、冷暗所で保管します。氷砂糖が溶けるまで週に数回程度、容器を動かして中の糖分を均一にしてください。氷砂糖が溶けたら、美味しい梅酒になるのをじっくりと待ちましょう。

保存・熟成

4.飲み頃

3ヶ月程度であっさりとした梅酒が楽しめますが、半年から1年が飲み頃です。さらにじっくりと熟成させることでコクと深みのある美味しい梅酒になっていきます。待てば待つほど深みが増すといわれる梅酒。是非ご自宅でチャレンジしてみてください。

飲み頃

■梅を取り出すタイミング

梅の実を入れたままにしておくと、にごりや苦味がでる場合がありますので、1年~1年半くらい漬けたら中の梅を取り出して、漉しておくと長期保存ができます。

梅・材料・道具選びのポイント

青梅選び

青梅選び

青梅は和歌山県産の新鮮な南高梅を使います。南高梅の特徴はその大きさです。梅酒には2Lサイズ以上がおすすめです。大きい梅ほど果汁も多く、梅のエキスがたっぷり含まれています。今回は作りやすさも考慮して2L~3Lサイズ(直径3.7~4.5cm)を選びました。新鮮でキズが少ない梅がおすすめです。

■サイズ選びのポイント

梅のエキスもたっぷりで扱いやすい2~3Lサイズがおすすめです。

■冷凍梅を使う場合

冷凍梅は解凍せずに凍った状態のまま漬けてください。

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氷砂糖

氷砂糖

使用する氷砂糖の量は、梅酒の場合は梅の重さに対して50~80%程度です。梅ジュースの場合は梅と同量程度。氷砂糖を使用する理由は雑味が少なく溶けにくい性質を活かして梅のエキスをじっくりと引き出せるためです。グラニュー糖など、他の砂糖でも代用は可能です。

焼酎(ホワイトリカー)

焼酎(ホワイトリカー)

ホワイトリカー(焼酎)はアルコール度数35%以上の物を使用します。ホワイトリカーはほとんど無味無臭のため、梅のエキスの味わいや風味が出やすくなります。他のお酒でも作ることができます。(※詳細は良くある質問(FAQ)にて)

果実酒瓶

果実酒瓶

容器は、果実酒瓶で広口のものを使います。容器の大きさは、梅の重さに対して4倍程の容量のものが適しています。(梅1kgの場合は4L容器)

梅酒作りの豆知識(氷砂糖と浸透圧)

氷砂糖と浸透圧

梅酒作りでは氷砂糖を使います。実は、美味しい梅酒を作るには氷砂糖が不可欠なんです。それは、お酒(ホワイトリカー)と氷砂糖が美味しい梅酒を作りだす浸透圧を絶妙なバランスに調整してくれるためです。梅酒に限らず、漬け物は浸透圧という現象を利用して作ります。梅酒の場合、氷砂糖がその性質を十分に発揮することで、浸透圧によって梅のおいしいエキスをホワイトリカーに抽出することができます。その仕組みは、ゆっくりと溶けていく氷砂糖の性質を活かすことにあります。

まず最初に、氷砂糖を入れてすぐの状態では梅の方が糖分が高いため、梅がその実の中へホワイトリカー(水分)を含んでいきます。この時、梅は膨らんでいきます。そして、その取り込んだホワイトリカーに梅のエキスや香りが溶けだしていくのです。氷砂糖が溶けて周りのホワイトリカーの糖度が上がってくると、今度は逆に梅の実の中に入ったホワイトリカーが梅から出てきます。 この浸透圧のバランスが落ち着くのが3ヶ月~半年とされているので、いわゆる飲み頃とされています。また、粉砂糖を使うとホワイトリカーの糖度が一気に上がり、梅のエキスが抽出されにくいうえ、一部は溶けずに底に溜まってしまうこともありますので、梅酒にはあまり適していません。

よくある質問(FAQ)

冷凍前の下処理はありますか?
梅を洗ってヘタを取ってから冷凍してください。解凍後は凍った状態のまま利用します。
キズのある青梅で漬けても大丈夫ですか?
小さいキズ程度なら漬けても問題ありませんが、大きいキズのあるものや、傷んでいるものは取り除いてください。大きいキズの場合は梅酒がにごることがあります。
アク抜きは必要ですか?
新鮮な南高梅を使う場合はアク抜きの必要はありませんが、青くて硬い青梅(品種:古城など)は、2~4時間程度アク抜きしてから冷凍してください。解凍後は水には浸けずそのまま利用します。
氷砂糖以外でも作れますか?
可能です。氷砂糖は純度が高く雑味が少ないので梅本来の風味を味わうことができます。また、ゆっくりと溶けるため梅のエキスがじっくりと抽出され、美味しく出来上がるといわれています。
梅の実を取り出すタイミングは?
1年程度で梅のエキスが液に浸透しますので、それ以後ならいつでもかまいません。取り出さずにそのままにしておく方が風味・色・香り・コクが増します。ただし梅の実を入れっぱなしにしておくと、にごりや苦味がでる場合がありますので注意が必要です。
取り出した梅の実は食べられますか?
そのまま食べることもできますが、ジャムなどもよく使われます。(果肉を細かく刻んで砂糖と一緒に煮れば完成です)。ゼリーなどに入れるのもおすすめです。
完熟梅で梅酒を作ることはできますか?
可能です。皮がやわらかくなっていますので、つぶれないように取扱いに注意してください。基本的には青くて硬い梅で作る方が梅のエキスが出やすいといわれていますので、青梅で作ることをおすすめいたします。しかし、フルーティーな香りが良いということで敢えて完熟梅を好んで作られる方もいます。(※自然落下完熟梅は傷みがある場合が多いため梅酒用には不向きです)
ホワイトリカー以外でも梅酒を作ることはできますか?
可能です。アルコール度数35度以上のお酒が基本です。焼酎以外ですとブランデー、ウイスキー、ウォッカなどが一般的です。出来上がりの味がお酒の味に左右されますのでご注意ください。日本酒などで梅酒を作られる方がおられますが最低でも20度以上のお酒で漬けてください。
中の梅がしわしわにならない
基本的には問題ありません。梅にも個体差があります。浸透圧の関係で砂糖の分量が多いほどしわしわになりやすくなります。梅からエキスが出たあとにホワイトリカーが梅の中に入ることがありますので、しわしわになっていないからといって必ずしもエキスがでていないわけではありません。
容器はどれくらいの容量を購入したらよいですか?
漬ける梅の約4倍の容量が目安となります。1kgの場合は4リットル容器、2kgの場合は8リットル容器がおすすめです。



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