あら川の桃について
あら川の桃は和歌山県紀の川市桃山町のブランド桃です。主な品種は、日川白鳳、八幡白鳳、白鳳、清水白桃、川中島白桃など。あら川の桃が品質が高く、甘い、美味しいと関西地方を中心に高い評価を得ています。紀の川流域の土質が砂れきを含み、水はけが良いことと温暖な気候に恵まれていることで、美味しい桃ができる条件が整っているのです。
名称 | あら川の桃(あらかわの桃) |
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品種 | 日川白鳳 八幡白鳳 白鳳 清水白桃 川中島白桃 |
分類 | バラ科モモ属 |
産地 | 和歌山県紀の川市桃山町 |
収穫時期 | 6~8月頃 |
桃山町と桃源郷について
紀の川市桃山町のあら川の桃が品質が高く美味しいと評価れている理由は、紀の川流域の土質が砂れきを含み、水はけが良いことと温暖な気候に恵まれているからです。また、その紀の川市桃山町を流れる紀の川の南側に広がる地域は「桃源郷」と呼ばれ、3月下旬から4月上旬にかけて桃の花が咲き誇ります。「桃源郷」は、かおり風景100選にも選ばれ「ひと目十万本」といわれています。
梅の花が咲く時期の4月上旬には「桃山まつり」や「桃源郷ハーフマラソン」などのイベントも開催されています。
あら川の桃の歴史について
あら川の桃は和歌山県紀の川市桃山町のブランド桃です。紀の川市桃山町の前身である安楽川(あらかわ)での桃栽培の歴史は、寛永二年(1625年)にまで遡ります。当時の紀伊藩主の徳川頼宣が家臣の安藤忠兵衛に命じ栽培がはじまったといわれていますが、詳しい文献は残っていませんのであくまで諸説のひとつということでご理解ください。
その後の文献では天明二年(1782年)に段新田村(現在の紀の川市桃山町段新田)の村垣弥惣八により、摂津の国池田から桃の苗木を導入したと記されています。本格的な桃栽培は明治時代から行われるようになり西日本で有数の産地に成長しました。関西圏を中心に出荷されるようになりました。
安楽川の土地は、砂地であり、近くの土地と比べて水はけが良いので桃の生産には条件が良いのです。さらに温暖な気候と肥沃な土壌といった条件にも恵まれており、この地域で生産されるあら川の桃は味や食感がよく、傷みにくく日持ちが良いということで関西地方を中心に人気の桃となっていきました。
あら川の桃の商標登録について
平成6年(1994年)7月に「あら川の桃」「あらかわの桃」の名称を特許庁に商標登録されました。平成14年(2002年)1月に桃山町の桃生産農家や生産組合等が集まり「あら川の桃振興協議会」を設立し、登録商標の一元管理と桃の品質向上を目標に様々な活動を行っています。「あら川の桃」、「あらかわの桃」の名称使用は、あら川の桃振興協議会の商標使用許諾が必要となっています。
あら川の桃の主な栽培品種
日川白鳳(6月下旬頃)
日川白鳳は白鳳の枝変わり品種で美しい丸い形をしています。ジューシーでみずみずしい果肉でかぶりつくとたっぷりの果汁が滴ります。酸味が少なく甘みを感じやすいのが特徴です。早い時期に収穫される早生品種です。
八幡白鳳(収穫時期:7月上旬頃)
八幡白鳳は山梨市で発見された白鳳の枝変わり品種。 形は扁円形で、果汁が多く繊細な果肉と上品な味わいが特徴です。果汁も多くみずみずしさに加えて桃の優しい香りが魅力の早生品種です。
白鳳(収穫時期:7月中旬頃)
白鳳はあら川の桃で一番多く作られている主力品種。果皮は鮮紅色になり外観は美しく肉質は緻密で繊維が少ない。糖度が高く溢れんばかりのジューシーな果汁がたっぷり。上品な甘みと、とろけるような食感の果肉が人気の秘密です。
清水白桃(収穫時期:7月下旬頃)
白桃と言えばこの清水白桃。別名「桃の女王」ともいわれる有名な品種です。清水白桃は表面が乳白色をしていて、完熟しても他の品種のようにピンク色にはなりません。甘い香りで緻密で滑らかな果肉はとろけるような食感。酸味が少なく上品な甘み。果汁がこぼれおちるほどのジューシーさです。
川中島白桃(収穫時期:8月上旬頃)
川中島白桃は鮮やかな紅色で果皮は全体に濃紅色に色付きやすい。他の品種に比べて甘さがあり、果肉は白く種の周りが真紅に色が付きます。肉質は比較的硬く締まっていて、噛んだ時に果汁が滴ると言う感じではなく、しっかりとした歯ざわりで食べ応えがあるのが特徴です。