桃の旬の時期
初夏から夏の味覚の代表格の桃。桃の旬は品種や産地にもよりますが、概ね6月~8月頃となります。桃の主な産地は、山梨県、福島県。この2県で約50%の生産量シェアとなっています。次いで長野県、和歌山県の順となります。西日本では桃のイメージが強い岡山県よりも和歌山県の方が生産量が多いのです。
美味しい桃(甘い桃)の見分け方(選び方)
桃の糖度の目安は12~13度ほど。13度以上は甘くて美味しい桃と言えるでしょう。桃の味は収穫直前の天候によって大きく左右されます。「桃は当たり外れが多い」といわれるのは理由があるわけです。収穫前の10日ほどの間に晴天が続く場合は糖度が上がりますが、逆に雨が続く場合は甘さが上がりにくくなります。
果点がある
桃に白いつぶつぶ(果点)があれば美味しい桃のサイン。実が熟してきて糖度が上がってくると皮に亀裂が入ることでできるのが「果点」です。皮の表面全体に広がっていればさらに甘さが増してる証。
左右対称
左右対称になっている桃が美味しい傾向にあります。その理由は形がいびつなものは、成長過程で何か障害があった可能性があり、味にもバラつきがあることが多いということ。形も丸いものが良いそうです。
その他の見分け方としては、色の濃いもの、産毛の多いものなどが挙げられますが品種によっても異なりますので注意が必要です。
桃の保存方法と食べ頃
基本は常温保存
冷暗所など常温で保管し、基本的には約2~3日を目途に早めに食べます(※それでも硬い場合は少し日数を延ばします)。品種や熟度によっても食べ頃は変わってきます。桃は下(おしり)の部分からやわらかくなっていきます。最後に熟してくるヘタの部分軽く触ってみて少しやわらかくなった状態が食べ頃となります。桃は大変デリケートで触るだけでも傷むことがありますので、触って確認する場合も最低限にしましょう。
冷蔵庫で冷やす場合
冷蔵庫で冷やす場合は食べる2~3時間前がおすすめです。長時間冷蔵庫に入れておくと甘みが抜けてしまうことがあります。また、冷蔵庫に保存してしまうと果肉をやわらかくして甘くなる「追熟」も止まってしまいますので注意が必要です。
桃の食べ方(皮のむき方)
桃はお尻の方(ヘタの反対側)が糖度が高くなっています。均等に分けるには縦にくし切りにするのがおすすめです。
桃農家がおススメする本当においしい桃の食べ方は「採れたての桃を水で洗って皮ごとかぶりつくこと」だそうです。ジューシーな桃だと果汁がしたたり落ちるので食べる場所には注意が必要ですね。皮と実の間の部分が一番美味しいので農家さんはまるごと食べるそうです。産毛はしっかりと取ったほうがよいので、水で洗って布巾で拭いて取っておきます。
やわらかい桃の場合
皮むきの方法は種を残して「くし切り」にし、後で皮をむくとスムーズです。完熟の場合、皮は手でむける場合もありますが、通常は包丁を使用します。
硬い桃の場合
桃の割れ目に沿って包丁でタネの周りを一周させるようにしっかりと切れ目を入れます。
両手でねじるように回します。できる限り桃に力が加わらないようにやさしく回しましょう。
比較的簡単に半分に分けることができます。上手くねじれない場合はやわらかい桃と同様にくし切りにしましょう。
種はスプーンで取り除き、皮をむいてくし切りにカットします。
桃の湯むき方法
- まずは桃のお尻の部分に十字に切れ込みを入れます。
- 桃全体が浸かる大きさのお鍋でお湯を沸かします。
- 桃を鍋に入れて20秒ほど待ちます。
- お鍋から桃を取り出し氷水の中に桃を入れます。
- 切れ込みを入れた部分からヘタの方に向かって皮をむきます。
桃の変色防止
桃を切ったり皮をむいた時に茶色く変色していくのは、桃に含まれるポリフェノールが空気に触れることで、茶色に変色してしまう(酸化する)ことが原因です。変色防止には「塩水・レモン水・砂糖水」のどれかに浸けるのが効果的です。変色を防止できる時間は1~2時間程度ですのでできる限り早めに食べましょう。
剥いた時点で茶色く変色している場合は傷んでいることも考えられます。桃は指で押しただけでも変色してしまうデリケートな果実です。
塩水に浸ける
塩水の場合は200mlに対して小さじ1/5。浸ける時間は5分程度。
レモン水に浸ける
レモン水の場合は200mlに対して大さじ2。浸ける時間は5分程度。
砂糖水に浸ける
砂糖水の場合は200mlに対して大さじ1。浸ける時間は5分程度。